爬虫類の中でも比較的丈夫な種類のボールパイソンですが、
飼育していれば一度や二度は致命的な病気になってしまうかもしれません。
病気を防ぐためにも、どんな病気があってどうやって防いでいくのか、
この記事を読んで確認していきましょう。
ボールパイソンがなりやすい病気とその対策
ボールパイソンがなりやすい病気とその対策について、
比較的になり易い病気を中心に、
病気の症状と対策を紹介します。
ケガや病気、感染症などは症状に気づき次第、
獣医さんにすぐ診てもらうことをお勧めします。
脱皮不全
ボールパイソンに関して言うと、
手足がなく、指先が壊死する心配がないので、
あまり重くとらえられることはないかもしれませんが、
しっぽの先端の脱皮不全や、
アイキャップ(目の脱皮不全)が何重にもなってしまったり、
幼体の時に体全体を締め付けるような脱皮不全はすぐに対応が必要です。
飼育環境の湿度が低すぎると起こりやすくなるので、
ケージ内の湿度を40~60%を保てるようにしましょう。
脱皮不全は、残った脱皮殻を無理にはがすのではなく、
一晩水につけておき、翌日柔らかくなった脱皮殻を剥いて対応します。
水温が下がりすぎてしまうのが心配であれば、
飼育ケージに温浴容器ごと入れておきます。
この際、ヒーターの上には置かないようにしてください。
アイキャップがとりにくい場合は、
湿らせた綿棒でやさしくこすると生体を傷つけずにとることができます。
それでも取れない場合は病院に行きましょう。
火傷(やけど)
火傷の症状として起こることは、
ウロコがただれてめくれあがります。
皮膚も赤くなり、炎症をおこしたようになります。
また、火傷を負っている時点で脱水症状も併発している可能性が高く、
症状が見えた場合、早急に病院に連れていきましょう。
火傷のおもな原因としては、
ヒートフィルムなどの過熱設備の上に長時間居続けることにより発生します。
ケージ全体にヒートフィルムを敷いていたり、
ケージの空間温度が低く、ヒートフィルムの上にいないと、
体が冷えてしまう環境だと火傷を起こしてしまいます。
ヒートフィルムはケージの1/4の範囲以下に抑え、
空間自体の温度が28度~32度になるようにしましょう。
風邪
風邪の症状としては、
・唾液が多くなる(口内に唾液の泡が多くみられる)
・首の少し下が膨らむ
・呼吸音がヒューヒューと鳴る
・首を持ち上げるように呼吸をする
原因としては、
飼育環境の温度が低すぎる、
湿度が高すぎる・低すぎることがおもな原因です。
風邪の症状が見られたら、3~4日間は温度を高めに保ちます。
昼間は32℃、夜間は29℃程に保ち、
湿度は60%前後を保ちましょう。
3~4日様子を見ても症状が軽くならないようでしたら、
病院に連れていきましょう。
飼育環境の温度と湿度を適切な範囲に保つことが、
風邪を予防する方法となるため、
環境整備は重要ですね。
ダニ
ダニについては、害のあるダニが大まかに2種類います。
一つは目で見てもすぐにわかる、
テントウムシ程の大きさのダニ(マイト)と、
ウロコの裏などに入り込み、
小さな黒い点に見えるダニ(チック)がいます。
マイトに関しては、
野生化のボールパイソンに見られるダニで、
繁殖個体が主流となっている現状では、
ほとんど見られません。
問題はチックのほうで、
購入したときはいなかったのに、
突然現れることもあります。
また、行動範囲も15m四方と言われ、
他の蛇にも寄生してしまう可能性も高いです。
ボールパイソンが長く水に浸かる行動をとるようでしたら、
警戒が必要です。
予防は難しいですが、
発生してしまった場合の対処方法はこちらで紹介しています。
マウスロット
マウスロットの症状としては、
口内にできた傷が、治らずに化膿してしまう症状です。
口内が膿で詰まってしまうと、傷も治らずエサも食べれなくなってしまいます。
発症した場合は、病院へ連れていき、
口内の洗浄と薬の処方を行ってもらいましょう。
抗生物質を投与し、膿の発生を抑える必要があります。
おもな原因としては、
エサとなるマウスやラットのツメや歯で裂傷してしまう、
大きすぎるエサを食べて口内が切れてしまう、
エサを与えるときのピンセットで口内を傷つけてしまうことが原因です。
生餌を与えている場合は、特に注意が必要となります。
ピンセットも先端がとがっていないものを使うようにしましょう。
まとめ
ここまでボールパイソンが、かかり易い病気を紹介しましたが、
ボールパイソン自体は爬虫類の中でも丈夫な生き物です。
病気のほとんどは人的な要因であるため、
長生きしてもらうためにも、
適した飼育環境での飼育を試みましょう。
長ければ20年も生きる生き物ですので、
病気にはならずに長生きしてもらいたいものですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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